酸性紙
紙を製造する過程においては、従来、インクのにじみ止めや耐久性を高める効果を持つサイズ剤(ロジン等)を紙パルプ繊維に定着させるために、硫酸アルミニウムが使用されることが多いのですが、この硫酸アルミが酸性であるため、紙そのものが酸性化し、酸性化と呼ばれます。PH(水素イオン濃度)の程度は4~5の酸性を示します。経時変化により紙の組織が劣化し、長期保存に問題があると言われます。
中性紙
前述の酸性紙が印刷物の長期保存に適さないという指摘から、PH7に近い、いわゆる中性紙が製造されるようになりました。最近では硫酸アルミを必要としない中性サイズ剤等を使用した紙づくりが進み、結果的に中性紙の比率が年々高まってきております。特に塗工紙では塗料そのものが中性に近いこともあり、あまり酸性、中性の区別をせずに使用されることが多いようです。