セルロ-ス

紙はセルロース(植物の繊維)がからまり合ってできています。では、そのセルロースを接着しているものは何でしょう。別にのりを使っているわけではありません。答えは水です。

水は、水素-酸素-水素という形で原子が、結びついています。この水素がセルロースの酸素に結びつきます。反対に端の水素が別のセルロースの酸素に結びつけば、2本のセルロースの間に水が橋を架けたようになるわけです。濡れた紙が弱いのは、セルロースの間の水の橋が長くなり切れやすくなるからです。 またできたての紙では、セルロースと水の結びつきにムラがあり、安定していません。適度の湿度の倉庫で保管しておくと、紙の繊維と水の分子がなじみ、少々の湿度変化でも、反ったり伸びたりしにくいものになります。紙を枯らすというのは、このことを言います。