医療に使われる紙

肝炎ウイルスやAIDSウイルスに対して、医療従事者の身の保護のために、各種医療用使い捨てシートや衣料が使用されています。例えば、手袋・マスク・ゴーグル・ガウンなどがあります。この場合、高いバリヤー性のほか、衣料とするためドレープ性なども要求され、スパンレース法・スパンボンド法・湿式法(水を使って抄紙する)などでポリプロピレン・ポリエステル繊維などのシートが作られています。

このほか、医療では滅菌用の包装材料にも使われています。細菌などに対して高いバリヤー性を有する一方、熱やガスの透過性が必要とされ、紙との複合材料が使用されます。

また、耐熱性・耐薬品性・耐候性・低摩擦性を有するふっ素繊維を用いた紙も開発されており、耐熱性・耐薬品性が要求される各種のフィルターなどへの応用が検討されています。