日本の再生紙

105年に後漢の蔡倫が紙を作ったとき、その原料として生の植物繊維のほかに、布切れや魚網が使われました。また、中世ヨーロッパや日本が明治時代に洋紙技術を導入したときは、ボロ布が原料でした。日本ではかなり昔から古紙の利用が行われ、奈良、平安時代にはすでに再生紙は存在していました。江戸時代には各地で再生紙が作られるようになり、浅草近辺で作られていた浅草紙や京都の西洞院紙、長野の上田紙などが有名です。

再生紙が作られたからには、当然古紙を集める人々もいたのでしょう。古くは、平安時代に空也上人が町中の古紙を集めさせて、漉き返し紙を作り経文を書いたことが鎌倉時代の書物に記されています。

因みに、当社で出る断裁クズは古紙回収業者によって中越パルプ工業などへ送られ、古紙が配合されている「リサイクルワン」として、お客様へ提供させていただいております。