非木材パルプ

紙の原料といえば木材パルプか古紙パルプが一般的ですが、最近では木材を使わない非木材パルプもだいぶおなじみになってきました。非木材とはいっても、塩ビやポリプロピレンなどの化成品ではありません。木材以外の種子植物などのセルロース繊維を原料とするもので、出来上がった紙も木材パルプ品とほとんど変わりありません。

非木材パルプの製造に利用される原料の種類も年々増えています。ケナフやバガス(さとうきび)はもうすっかりお馴染みになりましたが、このほかにもコットン、竹、海藻、わら、樹皮などを使用した紙も商品化されています。

非木材パルプが注目されている背景には、古紙パルプと同様に資源保護の考えがあります。非木材パルプの利用は、古紙パルプ同様に同じ量の木材パルプつまり森林資源の保護につながります。そのためにも非木材紙の利用をさらにすすめていくことが必要といえます。コスト面や原材料の安定供給など、いくつかの課題はありますが、非木材パルプがこれからもますます注目される素材であることは間違いないでしょう。