●連量
紙の取り引きの単位は連であり1連は1000枚です(板紙は100枚で1連)。
一方、紙の単価は重量(kg)ベースで、1000枚の重量が取引上の基本重量となります。これが連量またはキロ連量)です。
米坪(1m2当たりの重量)から連量を求めるには、米坪(g/m2)×面積(m2)×1000枚を計算し、これをkgに換算すればよいのです。それぞれの判で下記係数を坪量にかけると簡単に求めることができます。
- A列本判(625×880)
- キロ連量(kg)≒米坪量×0.55
- 四六判(788×1091)
- キロ連量≒米坪量×0.86
- キク判(939×636)
- キロ運量≒米坪量×0.60など。
紙メーカーの抄紙工程での量的管理の対象は、米坪です。メーカーとしては必要以上に米坪の種類を増やしたくないので、ある判の連量に基づいて米坪を設定し、その各米坪に合わせて他の判の標準連量とする方法がとられています。
例えば四六、キク、A、B各判でそれぞれ90kg(90キロ連)をつくると4種類の米坪ができますが、四六判〈90〉をまずつくり、この米坪104.7g/m2を標準米坪とし、この米坪で他の判の連量を設定すればその近辺での米坪は1種類でいいわけです。
上質紙の塗工紙では、四六判をベースとして他の判の標準運量が定められており、中質紙ではB判がベースとなっています。
〈例 1〉四六判:90kg(90キロ連)≒米坪量(g/m2)×面積(0.86)従って米坪量は
90÷0.86≒104.7g/m2
〈例 2〉四六判で米坪量81.48g/m2のキロ連量の求め方は、81.4×0.86≒70kgとなります。
●坪量
紙の重さは、坪量という言葉で表現されます。これは英語でbasis weight(基本の重さ)といいますが、現在では共通して1m2当たりの重さをグラム数でいいます。
坪量を求めるには紙を1m2の大きさに切って重さを測るのですが、その昔は1尺×1尺に紙を切って天秤で目方を測っていました。
ここから尺判という言葉も残っています。
坪は、一般的には6尺四方の面積のことをいいますが、ここでは、平方形を意味します。
昔の尺坪に代わり、坪量を米坪というものも、1m平方の紙の重さという意味です。