紙には、タテ目とかヨコ目とよばれる「目」があります。目という言葉には、細かく一列に並んだもののすき間という意味があり、木目、板の柾目といった使われ方をします。紙の場合も、これに近い意味で使われています。木からパルプを作り、そのパルプから紙が作られますが、このパルプは木の繊維の集まりになります。
水の中にパルプ繊維を混ぜ、金網で水を下に抜くと、パルプ繊維が並んだ薄いシートができます。つまりパルプ繊維が紙のできる方向に向いているため、紙の目となり、この方向をタテ目と言います。用紙にした場合、長辺方向が紙の進行方向=紙の目の方向になっているものがタテ目となります。ヨコ目はというと、紙の進行方向は変えられませんので、用紙を裁断する時に、長辺が進行方向と直角になるように断裁して作ることにより、紙の目が横を向いた紙になります。