印刷光沢は印刷用紙、特に塗工紙にとって極めて重要なことです。これは白紙の平滑性およびインキ吸収性によって決まります。上質紙の場合でも塗工紙に対するほどではありませんが、ある程度の/光沢性印刷光沢が望まれ、いわゆる印刷上がりがよくないと色が沈んでいるとしてクレームになります。そのクレームへの対処として、上質紙の場合、パルプの叨解度、填料とその添加量、およびカレンダー掛けに十分注意して平滑度を規定のレベルに保持すること、および特にサイズブレスで塗布する薬品によりインキの速やか過ぎる紙への浸透を防止します。
これによって顔料が紙シートの内部に入り込むのを妨げ、できるだけ表面にとどまると印刷光沢はよくなります。ポリビニアルコールのような造膜性の強い物質をスターチと共に塗ることにより印刷光沢はよくなります。
ただし、これらのアクションが過ぎるとインキ乾燥不良が発生しますのでそのバランスが大切です。
塗工紙の場合、平滑度と白紙光沢度を規定の値に保持するようカラー内容を含めた製造条件を設定します。またこれらの値が規定値内であってもこのトラブルが生じた場合は、その頻度傾向により規定値自体の改訂を要します。