紙のサイズ度について
紙の吸水性の強弱を称してサイズ度といいます。
一般に晒しの高いパルプを使用した紙ほど吸水性は少ない。しかし紙は本質的に吸水性が強いので、これを適当な程度まで弱めるため松旨や二力ワなどのサイズ剤と呼ばれるものを使用して規定のサイズ度に仕上げます。
紙と水分について
紙は水分なしで存在できるものではなく、通常の重量で6%前後の水分を含んでいます。紙をある一定の温度、相対湿度の大気中にさらすと、水分を大気中から吸収するか放出するかで伸縮をくり返していって、ついには平衡状態になります。
しかし、温度か相対湿度のいずれかが変化すると紙はまた水分を吸収するか放出するような状態となって、伸縮が発生します。
紙には、湿度ばかりではなく温度変化も伸縮の大きな要因となります。
紙の縦横について
紙を抄く際、繊維の多数が抄紙機上を流れる方向に平列する傾向が有り、縦横の方向性が出てきます。したがって繊維の向いている方向を流目といい、断裁して一枚の紙にした場合、その長い辺が流目に平行していれば縦目、短かい辺に平行していれば横目といいます。