空気中の湿度の変化によって生ずる紙の寸法の変化を、通常、紙くせといいます。紙くせには例えばカール・おちょこ・波うちなどがあります。
カールとはイラストにあるように紙が一方に丸まることであり、おちょこは四隅がまるまることです。波うちは紙がウエーブすることです。こんな紙をすぐに印刷機にかけると、しわやくわえじりの詰まり又広がりを生じ、見当不良を招きやすくなります。
このような時は、原則的に次のような予防措置を講ずるのがよいと思います。
第一に紙を保管するのには、湿度が50%~60%に調整された室内におくのが好ましく、室温を目安とするときは25℃~28℃が適当です。
第二に紙の包装はなるべく使用直前に解き、一度解いた後もビニール、クラフト紙をかけておくなどの注意が必要です。
万が一おちょこが発生した時は加湿し、波うちの場合には乾燥させます。例えば、加湿した部屋に入れたり、乾燥室に入れることでこれも直すことができます。