「昔に比べて薄くなった物なーんだ?」
人情、お父さんの髪の毛、他にもいろいろありますが、切符もそのひとつです。中年以上の方はご存知だと思いますが、鉄道切符は昔「硬券」と呼ばれ、牛乳瓶の蓋ほどの厚さの紙が使われていました。その後、自動券売機や自動改札機の導入などにより用紙は変化し、今では「軟券」と呼ばれる裏面が磁気化されたコピー用紙2枚程度の特殊な感熱紙が使用されています。
感熱紙といっても、切符に使用されるものは、レシートや感熱ファックス用紙とは違い、裏面の磁気化のほかにも
- 伸縮が少なく寸法安定性が高い(我々が手にする切符のサイズは30×57.5mm)
- 水や油の影響を受けにくい
- 変色や褪色が少ない
などの特長が備えられています。またこのため表面の感熱層の上には保護層も備えています。
そして今では、切符もしっかりリサイクルされています。従来は表面の保護層と感熱層、そして裏面の磁気層が切符をリサイクルする上でネックとなっていましたが、現在ではそれも解決され、これらの層を剥離した原紙層はトイレットペーパーやダンボールに生まれ変わり利用されているそうです。