防湿紙(防水紙)

包装材料の防湿性というのは、湿気による内容物の吸湿や周囲への内容物の脱湿を防ぐために湿気を通し難くする性能である。防湿性は包材の並列する一つの性能であったり、求められる性能の一部であることが多い。例えば、防湿紙は防水性・撥水性・耐水性・耐油性などを兼ね備えている場合が多く、ポリエチレン加工紙もその一つである。

アルミ箔およびプラスチックフィルムを加工した紙は優れた防湿性を有するが、防湿紙というよりも、その目的を最も代表する性能を用いて、感光材料の包装用途では遮光紙、食品の包装用途では鮮度保持紙などとされる。

防水紙の意味も幅広く、液状の水分を防ぎ、通し難くする性質を有する紙という意味に加え、水による強度や外観などの品質低下を防ぐ紙としても通用している。したがって、防湿紙のほとんどは防水紙であるのに対し、防水紙は防湿紙としては優秀とはいえないものがあるが、実際には同じ意味で通用している場合が多い。