イギリスの経済学者、パーキンソンは、人を採用する方法にイギリス式と中国式があると言っています。イギリス式というのは面接で、先祖とか家柄などが重視されました。コネも効いたようです。
中国式は、ペーパーテストです。試験で人を選ぶという方法は、中国の官吏登用制度である“科挙”が最初です。
試験は、数日がかりで行われ中国古典に関する論文、詩などを書かせるもので、まさに紙がなければ始まらなかった制度でした。
科挙が制定されたのは、随・唐の時代でほぼ7世紀ごろのことでした。
この制度で全国から選ばれた人物が中国の官僚制度を支え、以来1200甲乙及ぶ繁栄と停滞が生まれました。
今、受験戦争で苦しんでいる学生諸君は7世紀ごろの科挙の発案者をちょっぴり恨んでもいいかもしれません。