紙の種類

紙には、薄いもの(洋紙)と厚いもの(板紙)があります。
薄いものとしては、新聞、書籍、ポスター、カレンダー、カタログ、チラシ、伝票類、コンピュータ用紙などです。
板紙とは、洗済、お菓子、冷凍食品などの箱やミルクのパッケージなどです。一般的には、160㎏/m2をその区分の目安としています。

塗工紙はアート紙、コート紙などと呼ばれ雑誌の表、ポスター、カレンダー、写真集など高品質を要求される印刷物に使われます。
非塗工紙の中の上質印刷紙(いわゆる上質紙)は雑誌などの本文用紙、カタログ、チラシなどに使われ、一部カラー印刷の対象にもなっています。
中級印刷紙(いわゆる中質紙)は白さの点で上質紙に劣りますので書籍、雑誌本文や電話帳など文字が主体の印刷物に使われます。
更紙は、新聞、雑誌、コミック誌などに使われます。
そのほか用途に応じいろいろな紙が身の回りにたくさん見られます。

印刷用紙と概略とその特徴

非塗工紙

上級(晒化学パルプ100%)、中級(同40%以上)、下級(同40%未満)、薄葉(インディアンペーパーなどうすい紙)に区分される。

上級紙

いわゆる上質紙。書籍用紙や教科書、ポスター、チラシなどの商業印刷に使われる代表的な上質紙が印刷用紙A。
書籍、辞書、地図などに使われる印刷用紙、そしてノート便箋などに使われる筆記用上質紙、製図、スケッチブックなどに使われる図画用紙などに分類される。

微塗工紙

両面で1m2当り12g以下の塗料を塗布したもの。上質紙を原紙とするものと中質紙を原料とするものに細分化される。

塗工紙

白色の塗料を原紙である上質紙または中質紙の両面あるいは片面に塗布し、平滑性と光沢を増した紙。印刷効果を高め高級感を与える。
1m2当りの顔料の塗布量により次のように分類される。

AI 両面で40㎏/m2前後、上質紙を原紙とする
A2 両面で20㎏/m2前後、上質紙を原紙とする
A3 両面で15㎏/m2前敢、上質紙を原紙とする
B2 両面で20㎏/m2前後、中質紙を原紙とする
B3 両面で15㎏/m2前後、中質紙を原紙とする

 

アート紙(AI)

上質紙で1m2当り両面で40g前後の塗料を塗布し主として、美術印刷、雑誌の表紙、ポスター、カレンダー、カタログ、パンフレット、ラベルなどに使用される。

コート紙

両面で1m2当り20g前後の塗布したものをコート紙、また15g前後の塗料を塗布したものを軽量コート紙という。

また、それぞれの使用原紙の違いにより、
上質コート紙(A2上質紙をベース)
中質コート紙(B2中質紙をベース)
上質軽量コート紙(A3上質紙をベース)
中質軽量コート紙(B3中質紙をベース)

用途としては、上質系のコート紙は中質系にくらべ印刷効果が優れていることから、雑誌の表紙、口絵ページ、ポスター、カタログ、カレンダー、パンフレット、チラシ、ラベルなどに使われている。
中質系のコート紙は、雑誌本文、カラーページ、チラシなどに使われる。

キャスターコート紙

アート紙よりも強い光沢の表面を持ち、平滑性に優れた高級印刷用紙。高級美術書、雑誌の表紙等に使われる。

印刷用紙のほか、新聞用紙、情報用紙、包装用紙、段ボール原紙、紙器用板紙、工業用加工紙、建材原紙、家庭紙などがあります。

(OJI PAPER93より)