キャストコート紙

ミラ-コート、LKカラー、エスプリコート、ホワイトグロリア等の様に表面が、非常に平滑に仕上げられた紙を、キャストコート紙と云います。どうやってあんなにピカピカに仕上げるものかと考えられた方もあると思います。キャストコート紙の製法にはいろいろある様ですが、基本的な方式は次の様なものです。

まず、原紙に原紙塗料を厚めに(20~30g/m2程度)塗被し、塗工面が湿っているうちに、キャストドラムとロールの間を通します。このキャストドラムは直径数mで表面がクロムメッキで、鏡面仕上げされています。塗工面は、この鏡面に密着して乾燥されながらドラムと共に回転し、約1回転してドラムから離れます。以上の様な工程であるので、キャストドラムの鏡面仕上げが、非常に重要であり、少しでもキズがあれば、そのまま紙に転与されてしまいます。

キャスト(Cast)とは鋳型のことであり、キャストドラムの表面が、鋳型の様な役割であることからこの名前が付いた様です。

キャストコートの用途はシール・雑誌の表紙・厚物は、高級紙器に用いられます。又、最近は袋等に用いられるハトロン判のものもあります。どの様な用途に用いられてもこの光沢は、高級感があり、商品価値を高めるのに役立つことでしょう。